税務調査が来る時期はいつ?

【税務調査の時期】

税務調査が次はいつ入るか、前もって分かればいいですが、100%正確な予測は不可能です。
税務調査は1年を通して行われていますが、入りやすい時期などもあります。
では、税務調査の入りやすい時期など、税務調査の時期による特徴について、考えてみましょう。

田んぼの稲

目次
1.税務調査の時期と税務署の人事異動の関係とは?
2.税務調査の時期による特徴とは?
3.まとめ

1.税務調査の時期と税務署の人事異動の関係とは?

税務署の人事異動は7月10日

民間の株式会社などの役員や社員と同じように、
税務署の職員である公務員の方にも人事異動があります。
毎年7月10日に行われます。

同じ税務署の職員が同じ会社に何回も税務調査に行くことは、
癒着などの問題が発生する可能性もあります。
そこで役職などにもよりますが、通常2年から3年程度で異動になることが多いようです。

民間の会社員か公務員かに関わらず、人事異動の際には、
途中になっている仕事に一定の決着をつけなければならないことが多いです。
税務署も人事異動があることで、税務調査の決着をつけなければなりません。

税務署の人事異動が、少なからず税務調査に影響を与えている所以です。

2.税務調査の時期による特徴とは?

【1】7月から9月の時期の税務調査

上記の通り、税務署の人事異動は7月に行われます。
人事異動が終了した新しい体制のスタート後、
7月下旬ごろから、徐々に税務調査の連絡が入り始めます。

8月下旬から9月にかけて税務調査が行われます。
来年7月の人事異動までは、じゅうぶん時間があります。
特に注意が必要です。

【2】10月から12月の時期の税務調査

引き続いて10月から12月上旬にかけても、税務調査が行われます。
12月半ばごろで、年内の調査は終了すると考えます。
7月の人事異動までは、まだ時間がたっぷりあります。

8月下旬から12月上旬の税務調査は、
1年の中でも特に本腰を入れて行われます。
他の時期の税務調査に比べると、やはり警戒レベルは高くなります。

【3】1月から3月の時期の税務調査

税理士事務所は、12月から1月にかけての年末調整、法定調書合計表の提出などの業務があります。
2月から3月にかけては、個人の確定申告の業務があります。
税理士事務所にとっては繁忙期になります。

税理士事務所の繁忙期ですが、税務調査が全くないわけではありません。
ただ、税務署も個人の確定申告書の受理などで忙しくなるためなのかでしょうか、
それとも税理士事務所への配慮なのでしょうか、
税務調査の連絡は他の時期よりも少ないように感じます。

1月から3月に税務調査が入る可能性は、
他の時期と比べると比較的少ないと考えて良いでしょう。

【4】4月から6月の時期の税務調査

3月中旬には、税理士事務所は個人の確定申告業務が終了します。
税務署も個人の確定申告書の受理が終了します。
そのためでしょうか、3月下旬ごろから、税務調査の連絡が入り始めます。

そして4月から5月にかけて税務調査が行われます。
ただ、税務署は、7月上旬に人事異動があります。
人事異動前の6月下旬には、税務調査の決着をつけて、報告を上げなければならないと考えます。

決着まで長期化しそうな状況であっても、納税者サイドに有利な提案をしてくるケースもあります。
時間的には、じっくりと税務調査に取り組むことができないようです。
8月下旬から12月上旬までの税務調査と比べると警戒レベルは若干下がります。

3.まとめ

税務署の人事異動の終了後の8月下旬から12月上旬にかけてが、
税務署の調査官は本腰を入れた税務調査を行う時期のように感じます。
この時期の税務調査は、他の時期よりも特に注意しましょう。

税務調査の時期に関係なく、
税務調査がいつ入っても大丈夫なように、
日常の税務や会計の処理をキチンとしておくことが最も大切です。