合同会社のメリットを活用すること、忘れていませんか?

【合同会社のメリット、デメリット】

会社の組織形態の選択では、株式会社が一般的です。
会社法上は、合同会社を選択することが可能です。

では、合同会社を選択するとどのようなメリットや
デメリットがあるのでしょうか?
考えてみましょう。

高原と山

目次
1.合同会社のメリットとは?
2.合同会社のデメリットとは?
3.まとめ

1.合同会社のメリットとは?

合同会社という組織形態を選択するメリットには、
どのようなものがあるのでしょうか?
組織形態を株式会社にした場合と比較しながら考えてみましょう。

【1】合同会社は設立時の登録免許税が最低6万円で済む

株式会社を設立する場合の登録免許税は、最低でも15万円がかかります。
合同会社の設立では、登録免許税は最低6万円で済みます。

【2】合同会社は公証役場で公証人の定款認証が不要

株式会社を設立する場合には、公証役場で公証人の定款認証が必要です。
定款認証の手数料として最低5万円がかかります。
合同会社を設立する場合には、公証役場での定款認証は不要です。

【3】合同会社は出資比率に関係なく配当金額の決定が可能

株式会社の場合、出資比率が高い株主には、議決権・利益分配が厚くなります。
合同会社の場合は、出資比率に関係なく、
事業や利益への貢献度に応じて利益を分配することが可能です。

【4】合同会社の業務執行社員には任期がないので、登記手続が不要

株式会社の取締役には最低2年間、最高でも10年間の任期が存在します。
株式会社では任期満了を迎えるごとに、法務局で役員変更登記をする必要があります。
その際、登録免許税がかかります

株式会社の取締役に相当する役員は、合同会社では業務執行社員になります。
業務執行役員には任期の定めはありません。
したがって、株式会社のように任期ごとの変更登記は不要です。
登録免許税もかかりません。

【5】合同会社は決算公告が不要

株式会社は、官報や日刊新聞、インターネットで決算公告をしなければなりません。
(決算公告をしていない株式会社が多いのが現実だと思いますが・・・)
合同会社では、決算公告の義務はありません。

【6】株式会社へ組織変更できる

合同会社は、いつでも株式会社に組織変更することができます。
この場合、法務局での登記が必要ですので、
組織変更による登録免許税6万円、その他の公告費用がかかります。

2.合同会社のデメリットとは?

合名会社の認知度が低い

会社というと、やはり「株式会社」が一般的です。
「合同会社」というと、なんとなく零細会社のイメージがあります。
この点がデメリットではないでしょうか。

3.まとめ

合同会社といっても、適用される税制は株式会社と変わりません。
合同会社には役員の任期がないため、任期ごとの役員変更登記は不要です。
また、決算公告の必要もありません。

知名度が低く、なんとなく零細のイメージを持たれる可能性はありますが、
メリットを考慮すると、
合同会社の選択も十分に考えられるでしょう。