グリーン投資減税の税額控除を忘れていませんか?

【グリーン投資減税の税額控除】

環境にやさしい新エネルギー利用設備を取得した場合には、
環境に対する負荷を低減するので、条件に該当すれば、
グリーン投資減税の税額控除を適用することができます。

では、どのような場合に、
グリーン投資減税の税額控除を適用することができるのでしょうか?
考えてみましょう。

太陽光発電と風力発電

目次
1.グリーン投資減税の税額控除で、控除できる金額はいくらなの?
2.グリーン投資減税の税額控除を適用するための条件とは?
3.グリーン投資減税では、特別償却の選択も可能

4.まとめ

1.グリーン投資減税の税額控除で、控除できる金額はいくらなの?

どちらか少ない金額を、当期の法人税から控除できます。

【1】対象資産の取得価額×7%

【2】当期の法人税額×20%

税額控除できる金額が法人税額×20%よりも大きい場合は、
当期の法人税額から控除できない金額が発生します。

当期の法人税額から控除できない金額は、翌期の法人税額から控除できます。
ただし繰越は、向こう1年間だけです。
翌々期の法人税額からは控除できません。

2.グリーン投資減税の税額控除を適用するための条件とは?

【1】青色申告法人である

青色申告法人でないと、グリーン投資減税の税額控除を適用することはできません。
白色申告法人は、まず税務署へ青色申告の承認申請書を提出し、
青色申告に変更しておきましょう。

【2】中小企業者である

中小企業者であることが条件です。
資本金が1億円以下であれば、
原則として中小企業者に該当します。

ただし、資本金1億円以下の会社でも、
資本金1億円を超える会社に
株式の50%以上を保有されている会社などは除きます。

【3】指定期間内に適用対象資産を取得し国内の事業に使用する

①指定期間は、いつ?

指定期間は、平成23年6月30日から平成30年3月31日までです。
この間に適用対象資産を取得し、
取得日から1年以内に国内事業に使用することが条件です。

外部からの購入ではなく、
自社で製作した場合も取得にあたります。
修繕は除外されます。

②適用対象資産とは?

適用対象資産は、
平成28年4月1日以降に取得した新品の
エネルギー環境負荷低減設備です。

※1 太陽光発電設備(出力10kw以上で、固定価格買取制度の認定外の設備)
※2 風力発電設備(出力1万kw以上の設備)
※3 中小水力発電設備
※4 地熱発電装置(1千kw以上)
※5 一定のバイオマス利用装置 

③適用事業年度は、いつ?

エネルギー環境負荷低減設備を取得し、取得日から1年以内に
国内の事業に使用した日を含む事業年度において、
グリーン投資減税の税額控除を適用できます。

3.グリーン投資減税では、特別償却の選択も可能

税額控除でなく、
特別の減価償却費を経費に落とす選択もできます。
税制改正により、即時償却は廃止されました。

取得価額×30%

電気自動車やハイブリッド自動車は、
特別償却のみの適用になります。

4.まとめ

グリーン投資減税の税額控除は、
法人税の値引きです。
条件に当てはまる場合は、忘れずに適用しましょう。

太陽光発電設備は、平成28年4月1日以降では
固定価格買取制度の認定外の設備が対象です。
ご注意ください。

なお、グリーン投資減税では、税額控除でなく、特別償却を選択することもできます。
相当多額の利益が出た場合などを除いて、通常は税額控除を選択した方が
法人税の節税メリットが大きくなります。

電気自動車やハイブリッド自動車は、
特別償却のみの適用になります。
ご注意ください。