医療費控除を忘れていませんか?

【医療費控除】

個人が1月から12月までの1年間に多額の医療費を支払った場合、
条件を満たすと、
医療費の一部を所得から控除することができます。

では、どのような場合に
医療費控除を受けることができるのでしょうか?
考えてみましょう。

医師

目次
1.医療費控除で控除できる金額は、いくらなの?
2.医療費控除を受けるための条件とは?
3.まとめ

1.医療費控除で控除できる金額は、いくらなの?

次のどちらか少ない方の金額を
所得から控除することができます。

【1】(医療費の合計-医療保険金)-足切額

【2】200万円

①医療費の合計とは?

・実際に支払った金額であること

医療費は、実際に支払った金額に限定されます。
未払の医療費は含まれません。
ご注意ください。

②医療保険金とは?

医療保険金とは、
医療費をカバーする生命保険などの給付金のことです。
例えば、次のようなものがあります。

・健康保険の高額療養費
・生命保険の入院給付金や通院給付金
・出産育児一時金

保険金は、対象になる医療費からのみ控除します。
対象外の保険金から控除する必要はありません。
保険金は実際に受取っていない未収であっても、見積額で控除します。

③足切額

次のどちらか少ない金額です。

・10万円
・総所得金額×5%

2.医療費控除を受けるための条件とは?

次の条件を満たす必要があります。

【1】自己又は、自己と同一生計の親族のための医療費であること

自己のための医療費
又は同じ財布でごはんを食べている親族のための医療費
であることが条件です。

【2】その年1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること

医療費は、実際に現金で支払っている必要があります。
未払になっている医療費があるときは、
12月31日までに支払いを済ませて、医療費控除の対象にしておきましょう。

【3】医療費の領収証を保管していること

医療費の領収証は、無くさないように保管しておきましょう。
無くしてしまった領収証については、
病院などの医療機関で再発行してもらいましょう。

【4】医療費の金額が10万円を超えていること

年間の医療費が10万円以下の場合、
原則として医療費控除を受けられません。

ただし、総所得金額が200万円未満の方については
年間の医療費が10万円以下であっても
(総所得金額×5%)の金額を超えていれば、医療費控除を受けられます。

【5】確定申告をしていること

医療費控除を受けるには、確定申告が必須です。
年末調整では、医療費控除は適用できません。
ご注意ください。

3.まとめ

医療費控除の条件を満たす場合は、
必ず確定申告をして、医療費の一部を控除し、
所得税の節税メリットを受けましょう。