【資本的支出と修繕費】ナビなどのカー用品は、車両購入時の先付けがいいの?後付けがいいの?

【資本的支出と修繕費】

車両などの固定資産に、修理費や改良費を支出します。
固定資産の価値を増加させる支出や、使用できる期間を長くする支出は、
固定資産に計上して減価償却してゆきます。

カーナビを車に取付けると、
車の価値を増加させると考えられます。
そうなると、固定資産に計上して減価償却します。

ただ、取付けのタイミングによっては、一発での経費化も可能です。
では、車両購入時の標準装備(先付け)が良いのでしょうか?
後付けが良いのでしょうか?考えてみましょう。

枝豆ざるのせ
目次
1.車両購入時の標準装備(先付け)を選択するメリットとは?
2.車両購入時の標準装備(先付け)を選択するデメリットとは?
3.後付けを選択するメリットとは?
4.後付けを選択するデメリットとは?
5.まとめ

1.車両購入時の標準装備(先付け)を選択するメリットとは?

赤字のケースでは、固定資産に計上されるので、赤字が増えない。

カーナビを車両購入時の標準装備にします。
カーナビの代金は、車両の取得価額に含めることになります。
耐用年数にわたる減価償却で経費化されます。

会社が赤字で、何とかして黒字を確保したい。
少しでも経費をへらしたい。

このケースでは、カーナビなどのカー用品は、
車両購入時の標準装備(先付け)にした方が良いでしょう。

カー用品の代金は、一発では経費になりません。
損益計算書の傷みを緩和できます。

2.車両購入時の標準装備(先付け)を選択するデメリットとは?

【1】黒字のケースでは、固定資産に計上されるので、黒字が減らない。

会社が黒字のケースでは、
支出の経費で落とせるなら、経費にして、
節税メリットを受けたいところでしょう。

黒字のケースで、
ナビなどカー用品を、
車両購入時の標準装備にします。

カー用品代は車両の取得価額に含まれ、
耐用年数で経費化することになります。

残念ながら、
一発では、経費にできません。
節税メリットを受けられなくなってしまいます。

【2】自動車取得税が課税される

ナビなどのカー用品を、
車両購入時の標準装備にします。
カー用品に対しても、自動車取得税が課税されます。

車両以外の固定資産では、
償却資産税が課税される場合があります。

3.後付けを選択するメリットとは?

【1】支出額が20万円未満なら、一発で経費にできる

カーナビなどのカー用品を、標準装備にしても、
後付けにしても、車の価値は増加します。
固定資産に計上し、減価償却することになります。

ただ、後付けのケースは、
資産価値を高める支出(資本的支出)でも、
支出額が20万円未満なら、修繕費として経費にできます。

バックモニター、リア席モニター、
ドライブレコーダー、ETC、盗難防止装置など、
カー用品を取付けることも多いでしょう。

「後付け」かつ「20万円未満」なら、
一発で経費にできます。
節税メリットを受けられます。

運送会社などでは、トラックに
デジタコを取付けなければならないケースもあると思います。
台数が多ければ、相当な金額になりますね。

デジタコの支出額を、1台あたり20万円未満にするようにします。
トラック全台数に対する、デジタコの支出合計がどんなに高額でも、
一発で経費にできます。

【2】自動車取得税は課税されない

ナビなどのカー用品を、後付けにします。
カー用品には、自動車取得税は課税されません。

車両以外の固定資産なら、
償却資産税は課税されません。

4.後付けを選択するデメリットとは?

税務的にはデメリットはない

ナビなどのカー用品を後付けしたケースで、
税務的なデメリットは、特にはないと考えます。

20万円未満なら、一発で経費に「できる」のであって、
「しなければならない」のではありません。
固定資産に計上しても、税務的にはOKです。

5.まとめ

ナビなどのカー用品を取付ける場合、
後付けを選択した方が良いでしょう。
支出額が20万円未満なら、一発での経費化が可能です。

会社が黒字のケースでは、
節税メリットを受けられます。

車両以外の固定資産でも考え方は、同じです。
例えば、事務所の窓を二重サッシにするケースなど、
後から改良するなら、20万円未満に抑えると、節税メリットを受けられます。

この例では、1部屋当たり20万円未満に抑えるようにしましょう。